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明るいのに目が疲れるのはなぜ?照明のグレアとまぶしさを抑える方法

部屋の照度は十分なのに、なぜか目が疲れる。照明を見たあとに残像が残る。パソコン画面やテーブルに光が映り込む。このような不快感には、光の量だけでなく「グレア」と呼ばれるまぶしさが関係している可能性があります。

グレアとは何か

グレアとは、視野内に明るすぎる光源や大きな輝度差があることで、不快感が生じたり、物が見えにくくなったりする状態です。単に部屋が明るいことではなく、光源の明るさ、位置、大きさ、背景との明暗差、見る方向などが組み合わさって発生します。

ポイント:同じ灯具でも、立って見る場合とソファに座って見る場合では、光源が視界に入る角度が変わります。そのため、グレアは灯具単体ではなく、設置された空間と観察位置を含めて評価する必要があります。

不快グレアと減能グレア

グレアは、主に不快感に関係するものと、視認性の低下に関係するものに分けて考えられます。

種類 主な特徴 起こりやすい例
不快グレア 必ずしも見え方が低下しなくても、まぶしい、不快、疲れると感じる 裸の電球、視線の近くにある高輝度のダウンライト
減能グレア 眼球内で散乱した光により、網膜像のコントラストが低下して見えにくくなる 夜間の強い対向光、暗い空間にある極端に明るい光源

二つは同時に発生することもあります。まぶしさを我慢できるかどうかだけではなく、文字、段差、表情などが見えにくくなっていないかも確認しましょう。

照度と輝度は別の量

グレアを理解するには、照度と輝度の違いが重要です。

照度(lx):床、机、壁などの面に、どれだけ光が届いているかを表します。

輝度(cd/㎡):ある方向から見たときに、光源や表面がどの程度明るく見えるかを表します。

机上の照度が適切でも、小さな光源の輝度が高く、直接視界に入ればグレアが発生することがあります。反対に、光を壁や天井へ広く反射させると、同程度の光量でも明るさが穏やかに感じられる場合があります。

直接グレアと反射グレア

光源が直接見えるグレア

ランプ、LED発光面、ダウンライトなどの高輝度部分が視界に入ることで生じます。特に、ソファやベッドで低い姿勢になったときは、通常の立ち位置では見えなかった光源が直接見える場合があります。

画面や光沢面に映り込むグレア

パソコン画面、テレビ、ガラス、光沢のあるテーブルや紙面に光源が反射すると、文字や映像とのコントラストが低下します。光源を直接見ていなくても、反射像が不快感や見えにくさの原因になります。

確認方法:実際に座る位置へ移動し、普段の目線で天井、テレビ、パソコン画面、テーブルを確認します。灯具の位置だけでなく、反射像がどこに現れるかを見ることが大切です。

UGRは灯具だけの固定値ではない

屋内照明の不快グレアを評価する代表的な方法に、UGR(Unified Glare Rating)があります。UGRは、観察者から見た光源の輝度、見かけの大きさ、位置、背景輝度などを使って算出されます。一般に、数値が小さいほど不快グレアが抑えられていることを示します。

ただし、UGRは本来、灯具が設置された室内環境を評価する指標です。カタログに掲載されるUGR関連の値や表は、標準化された室形状、反射率、灯具配置などの条件に基づく場合があります。実際の住宅で同じ結果になるとは限りません。

注意:「UGR対応」や一つのUGR数値だけで、すべての設置条件におけるまぶしさを判断することはできません。観察位置、取付高さ、灯具間隔、壁や天井の反射率も含めて確認します。

住宅でグレアを抑える方法

光源を視線から隠す

深型の灯具、ルーバー、シェード、乳白カバーなどを使い、通常の視線から高輝度部分が直接見えにくいようにします。ただし、カバーを付ければ必ず解決するわけではなく、カバー自体の輝度が高すぎないことも重要です。

壁や天井を使って光を広げる

間接照明やウォールウォッシャーで広い面を照らすと、小さな高輝度光源だけで照らす場合より、穏やかな明るさをつくりやすくなります。反射面が極端に光沢のある素材だと、強い反射像が出る場合があります。

明暗差を小さくする

暗い部屋で手元だけを非常に明るくすると、視線を動かすたびに目が明暗へ順応する必要があります。手元の明るさを確保しながら、周辺にも適度な光を加えます。

光沢面との位置関係を調整する

画面やテーブルへ灯具が映り込む場合は、灯具、作業面、観察者の位置関係を変えます。調光だけでは反射像が残ることがあるため、照射方向や配置の調整が有効です。

グレアについてのよくある誤解

照度を下げれば必ず解決する

光源と背景の輝度差や、光源が見える角度が原因の場合は、単に部屋を暗くすると背景だけが暗くなり、相対的なまぶしさが増すこともあります。遮光と配置を先に確認します。

乳白カバーならまぶしくない

カバーは光を広げますが、発光面が小さい、出力が高い、視線の近くにある場合は、カバー表面の輝度が高くなり、まぶしく感じることがあります。

明るい部屋ほど見やすい

見やすさには照度だけでなく、コントラスト、影、反射、光源位置が関係します。過度な明るさや映り込みは、かえって細部を見えにくくする場合があります。

若い人ならグレアを気にしなくてよい

まぶしさへの感じ方には個人差があります。また、加齢などにより眼内散乱が増えると、強い光源による見えにくさが大きくなる場合があります。家族全員の目線で確認することが大切です。

灯具を選ぶ前のチェックリスト

  • 座る位置や寝る位置から光源が直接見えない
  • テレビやパソコン画面に灯具が映り込まない
  • 発光面の大きさと明るさを確認した
  • シェード、ルーバー、カバーの遮光方法を確認した
  • 手元と周辺の明暗差が大きすぎない
  • 壁や天井の反射を利用できる
  • 調光や点灯回路の切り替えができる
  • 実際の取付高さと見る方向を確認した

光を増やす前に、
光の見え方を整える。

快適な照明は、必要な明るさを確保しながら、高輝度の光源や反射像を視界から外すことでつくられます。灯具の性能だけでなく、人の位置、視線、空間の反射面まで含めて計画しましょう。


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